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エアコン、セキュリティ、インターネット……賃貸住宅で人気の設備ランキングとは?

2025/02/11 不動産ニュース

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賃貸住宅市場も時代とともに少しずつ変化が起こっています。コロナ禍をきっかけにテレワークや出社と在宅勤務のハイブリッドでの働き方が増え、郊外にある広い物件が人気を集めるようになりました。生活のスタイルにより入居者が求める環境も異なり、賃貸住宅市場・入居者のニーズも多様化しているため、個人が求める内容に応じた環境を提供できるかは重要なポイントです。今回は賃貸住宅において特に人気のある設備をお伝えします。どのような設備が求められているのでしょうか。

入居者に人気の設備は?

賃貸物件の経営を行う上で重要なのは空室対策を行うこと。

まずは空室を生まないことが必須ですが、空室がでたあとすぐに次の入居者を見つけることも大切です。募集広告の見直し、家賃の改定、建物のリノベーションを行うなどの対策を講じ、入居者に魅力を感じてもらうことは重要ですが、入居者が重要視するポイントのひとつが自宅に備え付けの設備です。

 

今回は、全国の不動産会社520社がアンケートに回答した「入居者に人気の設備ランキング2024」(発表:全国賃貸住宅新聞)を参考に、単身者向け・ファミリー向けにどのような設備が必要かをまとめ、2023年の調査と比較を行いました。

単身者向け・ファミリー向けに必要な設備

(参照:全国賃貸住宅新聞「2024年人気設備ランキング」 https://www.zenchin.com/news/2024-230036011.php )

 

単身者・ファミリーともに上位1~3位の回答が同じになりました。

必須設備1位は「エアコン」です。暑い夏が続き、エアコンは無くてはならないものとなりました、自分でエアコンを購入し設置する場合には10万円ほどの費用がかかり、入居者にとっては大きな買い物です。そのため、エアコンが付いている部屋に価値を見いだす人も多いでしょう。

 

また、単身者の回答でランクアップしたのが「室内洗濯機置場」。日常の家事を減らして時間を捻出し、日々の生活を快適にするためにドラム式洗濯機が人気となり、洗濯機を置くためのスペースも求められているようです。

 

続く3位の「TVモニター付きインターホン」の人気も高くなっています。2024年は誰もが防犯について意識せざるを得ない事件が数多く発生しました。誰もが住まいの安全に気を配る今、インターホンは大切なアイテムです。

 

また、単身者・ファミリーで順位はそれぞれ異なりますが、「エントランスのオートロック」をチェックする人もおり、住まいのセキュリティを高める設備を求める人は増えています。

 

このほか、単身者にとっては「インターネット無料」「高速インターネット」の人気は根強く、4位と7位に選ばれています。ファミリー層にとっても、インターネット環境を使えることを魅力に感じる方は多いようです。在宅勤務でのオンライン会議が多い人にとって、ネット環境の充実は欠かせません。また、インターネット環境を使って動画視聴サービスなどのサブスクを利用する人も多いようで、動画をダウンロードする際は自宅のWi-Fiを使う傾向もあります。

 

また、注目したいのが「宅配ボックス」です。2023年にGoogleが週3日の出社を義務づけたことが印象的でしたが、世の中全体の流れとしてフルリモートを行う企業が少なくなり、出社義務を増やす働き方にシフトしています。

また、Amazonを初めとする各種ECサイトの利用も多くなり、自宅で商品を受け取るケースが増えました。外出が多く不在となる場合に宅配ボックスを利用するケースが増えています。宅配ボックスの数が少ないと荷物は持ち帰られてしまい、住居者にとってもストレスがたまります。賃貸住宅経営を行う場合はこれまでよりもボックスの数を増やすことで住居者の満足度を上げることができるかもしれません。

空き屋が増える今だからこそ考えたい顧客満足

賃貸物件経営を行う上で知っておきたいのが、空き家率の上昇です。

総務省が5年ごとに総住宅数、空き家数のほか、住宅及び世帯に係る基本的な項目を全国、都道府県、市区町村などで集計している住宅・土地統計調査。2023年10月に実施・2024年6月に公開された「令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)」の結果によると、全国の空き家総数は約900万2千戸と、過去最多になりました。

この数値は、前回2018年の調査であった848万9千戸から51万3千戸増加しています。この数値は、1993年時点の空き家数の実に2倍にものぼり、国内の全住宅数に対する空き家率は2018年の13.6%から13.8%に上昇しました。

 

このように、空き屋数が増え続けている現在の日本。今後も空き家が増え、家が余る状態になると、賃貸経営を行う人にとっては入居者が見つからず家賃収入が減少するリスクがあります。また、賃貸物件間での競争が激化し、家賃の値下げや設備の充実が必要となることも考えられます。

 

(引用:総務省 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(確報集計)結果https://www.stat.go.jp/data/jyutaku/2023/pdf/kihon_gaiyou.pdf

まとめ

ますます競争が激しくなることも想定される今、入居者が家に求めるものはなにかニーズを捉えて取り入れていくことは必要です。日々のリサーチを行いながら、「選ばれる賃貸住宅」を考えていきましょう。

 

 

【著者:ワイズアカデミー(株)】

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